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管理栄養士記事
ピアカレ管理栄養士による健康情報コラムです。
*不定期更新です
健康な食事の定義:世界の見方

2025年1月16日
2025年1月作成
2024年10月24日、国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)が「健康的な食事とは何か?」というタイトルの共同声明を発表したそうです。
恥ずかしながら、世界基準で”健康的な食事”が決まっていることを知りました!
健康的な食事の原則は4つ
「適切(Adequate)」
「バランスがとれている(Balanced)」
「適度(Moderate)」
「多様(Diverse)」
◆適切(Adequate)
過剰摂取することなく、欠乏症を防ぎ健康を促進するために十分な必須栄養素を供給すること。
つまり、年齢、性別、体の大きさと体組成、身体活動レベル、生理学的状態(妊娠など)、および病状に応じた栄養所要量を満たし、かつ超過しない食事である。
◆バランスがとれている(Balanced)
エネルギー摂取量とエネルギー源 (すなわち、脂肪、炭水化物、タンパク質) により、健康的な体重、成長、および疾病予防を促進する。
⚠️アルコールはエネルギー源ではあるものの、健康的な食事の一部とはみなされない。
◆適度(Moderate)
食品、栄養素、または健康に有害な影響を与えるその他の化合物の摂取に注意すること。
つまり、大量に摂取すると健康に悪影響を与える可能性のある食品を避ける、または摂取を控えること。
例えば、ナトリウムは必須ミネラルですが、摂取量が多いと血圧が上昇し、心血管疾患につながる可能性がありますね。
◆多様(Diverse)
栄養価の高い食品を食品群内および食品群間で幅広く取り入れ、栄養素の充足と他の健康増進物質の摂取を促進する。
食品摂取の多様性が死亡リスクの低下と関連性があることが報告されています。
◆まとめ
食事の内容は、個人の特性、好み、信念、文化的背景、地域や、入手可能な食品、食習慣によって異なりますが、健康的な食事を構成する基本原則は変わらないということでした。
その評価のために設けられた4つの原則でしたが、より具体的な指標は、各国が出しているガイドラインを参考にしましょう。
我が国においては「日本人の食事摂取基準」が5年ごとに改定され、その時代の背景を汲んだガイドラインが出されています。
改めて食事摂取基準を読んでみる機会になりそうです。
<参考>
一般社団法人日本スポーツ栄養協会 公式情報サイト「スポーツ栄養Web」
https://sndj-web.jp/news/003089.php
公益社団法人 日本WHO協会